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9月5日放送の「ガイアの夜明け」が批判の的となっています。オンエアでは副題「なぜ勝てない?万年2位…キリンの苦悩」と題し、アサヒビールの牙城である関西地区で奮闘するキリンビールの営業マンが取り上げられました。批判の対象となったのは、営業マンの先輩が苦悩する後輩を居酒屋に連れ出し、「お前、今のまま上に上がられたら下の子が付いてこないでしょ。俺できない、知らない、やだ、そんな奴にリーダーやってほしくない。お前、どれだけやっとんねん。やってないねん。やれや!できるやろ!」と”詰める”シーン。これがネット上で「パワハラ」「飲み会で説教とかありえない」「ビールがまずくなる」と批判されております。

 

わたくしオンエアを見てたのですが、”個人的には”、特に目くじらを立てるほどではないと感じました。「やれや!」の言い方も全然ワ◯ミみたいなブラックな怒号ではなかったです。(そもそもキリンビールは三菱グループ、ブラックとは程遠い、スマートな社風で知られる企業です)。いっぽう「やれや!」と叱られていた社員は35歳、正直、今やらないともうチャンスは多くないはずです。これが外資系なら、上司は飲みにも誘ってくれず、アツい言葉もかけてくれず、ドライに「明日からもう来なくていい」って言うだけです。

 

最近は働き方にしても、残業が忌避されて、働く人の権利が強く主張されます。勿論それ自体は100%正しい事。でもプロジェクトXじゃないですが、東海道新幹線も東京タワーも首都高も、黒部ダムもYS-11も、いまある日本の姿は「絶対に不可能を可能にする!」という”挑戦者たち”の、火の出るような練磨と努力によってつくられたもの。日本は明治維新から150年間、そうやって発展してきました。しかし今やプロジェクトXも、”ブラック肯定番組”という批判すらなされるようになりました。

 

勿論、もはやそういう時代じゃないのは、私自身十分理解しています。私も、社員を飲みに連れて説教するなんてまず無いし(そもそも飲みに誘わない)、毎日定時になれば早く帰れと言います。時代の流れだから仕方ありません。また多くの労働者が、行き過ぎた超過労働の犠牲になってきた事も事実です。

いま日本では働き方改革が叫ばれていますが、いっぽうで中国や韓国のリーディングカンパニーは、猛烈な研究開発とマーケティングで、世界市場を席巻しています。

 

日本は近代から現在に至るまで、一握りの天才の力ではなく、大勢の「普通の人」の力が結集することで、世界に冠たる経済大国をつくり上げてきた国です。我が国が、これからどうやって世界と戦える産業を育んでいくか、経営者自身が真摯に考えなければなりません。今回のガイアの夜明け”炎上”で、そう思いました。

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プロフィール

代表取締役社長
吉田皓一
奈良県出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、朝日放送入社。テレビ営業部で3年勤務したのち退職し、ジーリーメディアグループ創業。東京・台湾・香港を往復しつつ、細々と事業を展開しております。趣味は酒と飯です。車・ゴルフ・時計等一切興味なし、ただひたすらに美酒と美食を求めて日本全国を巡っています。

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