反送中(香港の犯罪者を中国に移送できる法案に反対)デモがまだまだ続く香港で、思わぬ日本企業がネットを賑わせております。 

 

話題をさらったのは、吉野家のFacebookページが投稿した、この画像↓

 

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「俺を獅子丸と呼ぶな!」と怒っています。この1枚の画像がネットで話題をかっさらいました。吉野家Tシャツを着たちくわマンが獅子丸と呼ぶな?

 

いったいどういうことでしょうか????

 

香港で「獅子丸」はちくわの意味

 

香港でもちくわは元来「竹輪」でしたが、アニメ「忍者ハットリくん」のキャラクター、獅子丸の大好物がちくわであるため、獅子丸の中国語である「獅子狗」が、そのまま「ちくわ」という意味に変わって行きました。

 

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(C)藤子スタジオ・東映

 

獅子丸=警察?

 

で、なぜ「獅子狗」が今回の香港デモをきっかけに政治のネタになっているのでしょうか?キーワードは「香港版・ジョンレノンの壁」です。

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画像出典: Wikipedia

 

ジョンレノンの壁、いわゆるLennon wallはプラハで民主化の動きが広がった時、民衆が共産主義政権への批判や民主化への要求を、ジョンレノンの肖像とともに壁に書き連ねたものです。それにインスパイアされる形で、香港当局が進める容疑者中国引き渡し法案への反対を、壁一面に張り巡らすという動きが広がっています。

 

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画像出典: Wikipedia

 

プラハでは壁に直接ペンキで大胆に描きなぐられていましたが、さすがに現代の香港でそんな事はできないので、お上品にポストイットを貼るスタイルです。

 

そしてその壁一面に貼られたポストイットを、警察当局が片っぱしから剥がしまくるのですが、「紙を剥がす」は中国語で「撕紙」。これ、広東語では上述の「獅子」と同じ発音になります。そこに「官憲の犬」という侮蔑の意味を込めて「狗」を当てると、撕紙狗→獅子狗→ちくわ。すわなち当局の言いなりになるちくわ野郎、という形で、警察をdisっているわけです。

 

なぜ吉野家がちくわ?

 

日本では牛丼チェーンとして有名な吉野家ですが、香港の吉野家はしゃぶしゃぶ等の鍋料理もリーズナブルに提供しています。その中の具材であるちくわをフィーチャーし、「俺を(官憲の犬である)”獅子狗”と呼ぶな!ちゃんと竹輪って呼べ!」と、ギャグっぽくFacebookで投稿したわけです。

 

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これが若者を中心に大ウケし、一気に拡散しました。さすがに当局disはマズいと考えたのか、その投稿はもう削除されていますが、とても大きな話題になりました。香港のデモと日本のアニメとちくわと吉野家、思わぬ組み合わせが、香港のSNS上で話題となりました。結果的に吉野家のFB担当者は、クビになったとか(ソース)。なかなか我々日本人には理解の及ばざるところがございます。

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プロフィール

代表取締役社長
吉田皓一
奈良県出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、朝日放送入社。テレビ営業部で3年勤務したのち退職し、ジーリーメディアグループ創業。東京・台湾・香港を往復しつつ、細々と事業を展開しております。趣味は酒と飯です。車・ゴルフ・時計等一切興味なし、ただひたすらに美酒と美食を求めて日本全国を巡っています。

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