本日2月28日金曜日、当社台北オフィスは国民の休日でお休み、東京オフィスはコロナさんの件もあり、リモートワークでガラガラ。大学生インターンと犬しかいません。さびしい…泣

 

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半年くらい前までは、東京オフィスも社員増えたからいよいよ移転不可避、だり半と同じビルの蜜月関係もお別れか……ともの哀しく思っていたものですが、時差出勤とかリモートを上手く活かせたら、この渋谷区とは思えないボロ……じゃなくてアンティークな雑居ビルでまだまだイケる!と考えを改めています。

 

さて、最近新卒でスタートアップに入社する人も増えているそうです。ぼくの学生時代には考えられなかったですが、ウチでインターンしている大学生に聞いていると、かなり優秀な層がスタートアップで働くと言う選択をなさっているそうです。時代ですね〜。今日は、スタートアップで働くことを検討中の皆様に向けて、ここをチェック!という話を書きたいと思います。

 

 

 

■オフィスの環境をチェック!

 

単刀直入に言いますが、ベンチャーでオフィスがやたらオシャレで豪華な会社はヤバイ!です。

 

毎度言ってますが、家賃はほんまに究極まで削るべき固定費です。

 

オフィスがオシャレで社員の士気や効率が上がる!のは最初の数日だけ、皆んな新しい環境に、良くも悪くもすぐ慣れます(笑)

 

よく「オシャレなオフィスだと採用に有利!」って言いますが、絶対間違い。アホの発想です。オシャレオフィスに惹かれて応募してくる人なんか、大抵無能。少なくともそんな人はプロフェッショナルではない。

 

 

何より固定費がデカいと、今回のコロナショックみたいな時、一気にキツくなります。固定費=売上にかかわらずかかるコスト、たとえ売上がゼロだとしても絶対かかる費用だから。

 

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売上2億なのに家賃3億の六本木ヒルズに入居し、大赤字の末にタダ同然で身売りして社員も9割解雇という大爆死でorigami payが話題になりましたが、これからスタートアップで働く人は、入社前に、そのオフィスが会社の身の丈に合ってるかどうか、考えてみる方が良いです。何度もいいますが、家賃は「なんにもしなくても必ずかかる」固定費の代表格です。限りあるお金をそんなところに注ぎ込む時点で、その会社は金を使うセンスがない、すなわち経営のセンスがないと言えます。

 

【参考】売上高2億円「オリガミ」 なぜ賃料3億円のオフィスに入居できたのか

 

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「オシャレなオフィスで働いてみたいなぁ」なんて考えてる学生さん、その考えはゴミ箱に捨てたほうがいい。そんな動機で会社を選んでたらいつまでもプロフェッショナルになれません。プロフェッショナルになれなければ、いつまでも年収が上がりません。そもそもオフィスに卓球台、ビリヤード台、バー…etc、本当に要りますか?(笑) そんなお金があったら新規事業に投資するか、社員に還元してくれと思いませんか?

 

■赤字の「質」をチェック!

 

成長著しいベンチャーやスタートアップは、キラキラしててチャレンジングに映るとおもいます。ただ帳簿をみたら決算は真っ赤っかの赤字、というのは往々にしてあります。もちろんスタートアップが赤字を掘るのは当然のことなので、それ自体は全然普通の話。ただし、例えば赤字こいてるのにオフィスを何度も引っ越したりオシャレにしてみたり、或いは社長が経費で豪遊してたりってのはマジ危険です。

 

オフィス賃料も接待交際費も、そのお金は自分のお金ではなく投資家から入れてもらった他人のお金です。投資家はそのお金を無償で寄付してくれたわけでは当然なく、5年後、遅くとも10年後には株式市場に上場して、自分の投資した額を何十倍にしてもらう事を期待しているわけです。だから社長は投資家の期待に応えるために、死に物狂いで会社の価値を上げていかなければなりません。六本木や西麻布で遊んでいる暇などないはずです。

 

ベンチャー社長と芸能人や女子アナとの熱愛が週刊誌で報じられるたび、「他人さまのおカネで商売して全然まだ大赤字こいてんのに、シャレた店で美女と酒飲んで遊んで、エラい余裕やなぁ〜。投資家さんも優しいなぁ〜。そんなおカネがあったら社員に還元するか投資するかしたらええのに。大赤字やねんから美女と遊んでないで、必死に営業でもしたらええのになぁ〜」と思っています(←半分以上ヒガミですw)

 

学生さんや若いビジネスパーソンだと知らない人が意外と多いのですが、会社は社長のものではなく株主のものです。株主からの期待に応えず、しょうむない事にカネ使ってる社長は、価値のないダメな社長です。

 

■社長のSNSやブログをチェック!

 

スタートアップに入社する前には、社長のブログやSNSをくまなくチェックしてみることをお勧めします。自分で言うのもアレですが、会社の雰囲気もカルチャーもビジョンも、結局のところ社長で決まるからです。社長というのはやっぱりそれだけ影響力があります。

 

例えばスタートアップ社長のSNSに出てくるのが高級車とかゴルフとか高級レストランばっかりだったら、やばい社長・やばい会社の可能性大です。スタートアップは時間をお金で買うために資金調達しているのに、遊ぶことに時間やお金を費やしているのでは本末転倒です。

 

また、SNSやブログ、YouTube等で積極的に情報発信しない社長も、これまたダメです。いまの時代、これだけお金を使わず情報発信できるツールがあるのに、それをしないなんてもったいない。実際イケてる社長さんは皆んな、SNSを駆使して自分の考えを自分で発信しています。

 

■「誰の会社?」かチェック!

 

所有と経営の分離という言葉があります。会社の所有者である株主が社長を選び、経営を任せる仕組みです。よく言われる例えですが、いわば「新大陸をみつける冒険をしたい!」と言ったコロンブスが”社長(経営者)”、彼にお金と船と船員を与えたスペイン女王が”株主(所有者)”という関係です。

 

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↑こんな感じです。

 

ただし!!!

 

所有と経営が一致している場合があります。社長が会社を所有している、いわゆる「オーナー企業」というやつです。

 

上図の例で言うと”コロンブスが自前で船団を保有してる”、或いは”王様が自ら冒険に行く”、という事です。

 

このような会社では、外部株主に忖度することなく大胆な意思決定をし、長期的ビジョンに基づいて会社を経営できるという大きなメリットがあります。一方デメリットとしては、その所有者兼経営者は全権を握っていますから、そいつがヤバい奴で暴走しだすと誰もブレーキをかけられなくて、会社がむちゃくちゃになる、社会に悪影響を及ぼしかねないというリスクがあります。いわゆる「コーポレートガバナンスが利かない」リスクがあるわけです。また↓こんな意見もあります。

 

オーナー企業で働くことは自分を殺して生きること。

 

↑個人的には半分agree、半分disagreeって感じかな?(笑)

 

■上場企業=良い企業なのか?

 

これまた学生さんには意外と知られていないのですが、みんなが知ってるサントリーという会社は、上場していません。上場というのは「世界中誰でもその会社の株を買うことができる」ということ。非上場であるサントリーの株は、創業家がずっと持ち続けていて、他の人が買うことはできないのです。学生さんだと「有名な会社はみんな上場してる」と思いがちですが、竹中工務店、朝日新聞社、ミツカン、ロッテなども非上場、実は非上場の大企業って結構あるんですよね。

 

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↑Wikipediaより、サントリーホールディングスの株主構成。サントリー創業家が保有する寿不動産が90%の株式を保有しています。

 

一般に、上場のメリットは投資家から広くお金を集められること、デメリットは投資家からヤイヤイ言われるので経営の自由度が下がることです。逆に非上場ですと、資金調達が難しくなりますが、経営の自由度は保たれます。サントリーの主要事業は、言うまでもなくウィスキーの製造。ウィスキーは、つくるのに5年10年、或いはそれ以上かかります。しかし多くの投資家にとって5年10年先の事なんか、ぶっちゃけどうでもいいわけで、そんなことより今期利益を出して株主還元!ROE!EBITDA!企業の価値を上げて株価UP!と言われるわけです。

 

世界を魅了するジャパニーズモルトが生まれた背景には、サントリーが非上場を貫き、長期間にわたってウィスキーを大切に育ててきたこともあるはずです。また、サントリーのビール事業は、40年以上も赤字続きでした。ふつう、上場していたら「ビール事業ずーっと大赤字やんけ!もうビール部門つぶせ!」と投資家から迫られたはずです。しかし上場をしていないためそういった声とは無縁で、結果的に40年越しで「プレミアムモルツ」という大ヒット商品が生まれ、ついに46年目に初めて黒字を達成しました。

 

サントリー創業者・鳥井信治郎の孫にして、サントリーホールディングス代表取締役会長の佐治信忠氏は、経済誌のインタビューでこう語っておられます。

 

『ビール事業の累積赤字は1000億円を超える。でもビールをやめる議論は一度もなかった。私もやめようと思ったことは一瞬たりともない』『ビールはサントリーの起爆剤。健全な赤字とは言わないが、エネルギーを生み出す赤字事業だった』

上場企業にはなかなか真似できない、長期的ですごくビジョナリーなマインドだと思います。

 

■どれくらい「資金調達」してるかチェック!

 

スタートアップは新しい分野に挑戦し、誰よりも早くその市場を開拓して「このシマはワイのもんや!」と占拠することを目指します。しかしお金がありません。だから投資家さんから資金を調達します。で、その資金調達のフェイズによって、その会社のステージは変わります。まだ事業がアイディア段階の場合は「シード(種)ステージ」と呼ばれ、事業の目は文字通りまだ出ていない状況、その後、「アーリー」「ミドル」「レイター」と成長していきます。会社がまだまだ小さい段階のシードステージやアーリーステージでジョインしたら、事業全般に関われるでしょうし、株式もある程度持たせてもらえるかもしれません。ただ、当然ながら事業の芽が出るかどうかは分かりません。いっぽう会社が大きくなったレイターステージでジョインすれば、会社組織として大企業と遜色がないくらい成熟していますが、事業全般に関わったり、株式を持たせてもらえる可能性は低いです。入社する前に、その会社がどのステージにいるのか、なのかチェックしたほうが良いです。

ここで蛇足ですが!

よくSNSでスタートアップの社長さんが「ン億円調達しました!」と投稿し、コメント欄に「おめでとうございます!」とか「すごい!」とかコメントが並んでますが、そのお金は他人さまのお金です。その代わりに自社の株を渡しているわけで、全然めでたくもすごくもないわけです。

 

書籍「破天荒フェニックス」がバカ売れの経営者、OWNDAYS田中社長のツイートです↓

 

 

↑正鵠を射た考えです。「頑張って!」と応援するのは良き事ですが、他人さまからお金を出してもらって「おめでとう!」や「すごい!」は違うと思います。時代錯誤の古い考え方かも知れませんけど。

 

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↑要はこういうことです。何度もいいますけど当たり前のことです。学生さんとか若いビジネスパーソン向けに書いています。

 

コチラ↓もご参考ください。

資金調達を軽々しく「おめでとう」と言うのはもうやめようという話

 

会社の株主構成をチェック!

 

これはスタートアップに限らず、大手企業の面接を受ける時にもぜひ実践してほしいことです。上場企業ならば企業ホームページに必ずIR(投資家情報)が載っているので、決算レポートとあわせてチェックしましょう。

 

上述の通り、会社は社長のものではなく、株主のものです。メディアでもてはやされてるMBAホルダーのキレキレ社長も、株を持っていないならただの「雇われ社長」です。

 

特に創業当初はお金もないし会社の評価・価値もまだ低いので、例えば数百万円程度という少額で何十%という比率の株をガッツリ持たれてしまう、という事もよくあります。ただそれをやっちゃうと、のちのち会社の評価・価値が上がって数十億円規模に成長したとしても、たった数百万円の出資で経営に口出しされてしまいます。

 

また、創業時に創業メンバーが株を分け分けして持つ、というのも、のちのち経営でモメる可能性大のあるあるです。最初は仲良かったのに、のちのち経営方針をめぐって対立し、それぞれが議決権を持っているので会社がぐちゃぐちゃになる、というのはよく聞く話です。

 

会社法では、会社の株の「過半数(50.1%)」を持つと、取締役・監査役の選任、利益処分などの「普通決議」を行うことができます。そして株の「2/3(66.7%)以上」を持つと更に強力な権限を持ち、定款変更、取締役・監査役の解任、会社の解散・合併、事業譲渡、資本の減少等の「特別決議」を行うことができます。自分で会社を他の会社と合併させることも、会社をつぶすこともできます。

 

なので、誰がどれだけの株式を持っているかを把握することは、非常に大事なことです。

 

■最後にちょっとだけ当社の事を…

 

ちなみにウチの場合は現状こんな感じです。

 

 

 

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↑まさかの100%ワテw だから日本酒つくったりラジオDJやったり、好き放題やってるんですね〜!

 

逆に、だからこそ常に高いモラルとコーポレートガバナンスの意識を心がけています(ほ、本当です!汗)

 

当社はいわゆる”スタートアップ企業”でも”ベンチャー企業”でもありません。”スタートアップ””ベンチャー”の定義は様々ですが、一般的には、リスクを取ってドカンと外部から資金調達して、何が何でも絶対上場するぞ!という会社です。いっぽう当社は創業からこれまで、そういった考えが一切ないまま、皆様にささえられて8年間やってきました。

 

ドカン!と大きく成長することより、コツコツ黒字を出してしっかり税金払って、地道に世の中に貢献することを目指す、バリバリの”the 中小企業“でございます(笑)  

 

ずーっと自己資金と金融機関からのご融資だけで経営するってことは、会社の全てのリスクを自分ひとりで背負い込んでいる状態なので、私みたいなのは昨今の若手起業家では、珍しいタイプじゃないかと思います。ただ、外部株主を気にせず、自由な意思決定ができますし、長期的な展望に基づいた判断ができます。

 

「早く企業価値を上げて投資家に還元しろ!」という短期成長指向は、どこかで必ず無理をきたし、そのしわ寄せは最後に社員に及びます。社員には長〜く、心理的安全性が確保された環境で安心して働いてもらいたいというのが、我々がスタートアップを志向しない理由です。もちろん、スタートアップでも社員が安心して働けている会社はたくさんあります。これは「社員が会社の成長の犠牲になって欲しくない」「ウチで働く社員は、全員が長年にわたり物心ともに幸せであってほしい」という、私の個人的な”スタイル”です。

 

もちろん私の判断が常に正しいと言うわけではないので、決める時にはしっかりと社員らの意見を聞くようにしています(本当ですw)

 

さて、リモートワークが想像以上に社内で好評だったので、ウチは向こう数年、引っ越しはなさそうです(来年から社長だけ関西転勤の予定)し、当社とだり半のズブズブの蜜月関係はまだまだ続きそうです。

 

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↑だり半の渡辺店長とそれがし。鉄の結束。

 

ここまで読んでいただいてお気づきになったとお察しの事と存じますが、すみません、以上、スタートアップ就活とタイトル銘打ちながら、結局自社アピールさせていただきましたゴメンナサイ!!!w

 

正社員、学生インターン、それぞれご応募お待ちしております(笑)

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プロフィール

代表取締役社長
吉田皓一
奈良県出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、朝日放送入社。テレビ営業部で3年勤務したのち退職し、ジーリーメディアグループ創業。東京・台湾・香港を往復しつつ、細々と事業を展開しております。趣味は酒と飯です。車・ゴルフ・時計等一切興味なし、ただひたすらに美酒と美食を求めて日本全国を巡っています。

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