だり半・新宿南口は、毎週土曜すし全品100円。トロでもウニでもいくらでも何でも、チェーン系寿司屋を遥かに凌駕する鮮度・デカさの鮨が全て100円。その圧倒的コスパで、毎週土曜日はエゲツない混雑になります。

 

日頃からだり半に入り浸る私ですが、土曜の南口店だけは絶対行きません。3密すぎるし、店の外まで人が溢れ返って入れません。たぶん私同様「土曜日は避ける」という常連さんは、少なくないはずです。
チェーン系を遥かに上回るクオリティの鮨が100円となれば、普段行かないお客さんも殺到するのは必然。それで新規顧客が獲得できれば良いですが、100円の日にワーッと来る人は畢竟、100円の日にか来ません。実際、お酒を飲まず単品料理も頼まず、100円の寿司だけ食べて帰るお客様も少なくないようです。寿司100円なんて超薄利、その客は店の利益に寄与していません。或る店員さんは「100円の日を楽しみにしてるお客様もいるので….」とおっしゃいますが、安売りしないと来ないお客さんや、値上げしたら文句を言うお客さんは、本当の客ではありません。

 


何より重大なのは、そんな圧倒的コスパの鮨を出してしまうと、他の店は更なる値下げで追随せざるを得なくなります。そうやって負のスパイラルが進むと、業界全体が更に低価格化し、皆んな売っても売っても利益が出なくなってしまいます。

 
わが国では、値上げをすると強欲だと批判され、値下げをすると企業努力だと礼賛されます。でも安さ=正義が行き過ぎて、コスパ至上主義が続くと、利益が出にくくなり、結果として従業員の給料が上がりにくくなります。高い品質のものは、正々堂々と高い値段で売るべき。

 
最近「安いニッポン 価格が示す停滞」と言う本が売れているそうです。この20年間、世界各国の物価がどんどん上昇する中、日本だけがほぼ変化なし、日本は世界的にも物価がかなり安くなっています。

 
私が小学校に入学して間もない頃、日本はまだまだバブル経済の恩恵を享受していました。当時、家族でとある東南アジアのリゾートホテルに宿泊したことがあります。ホテル内の高級レストランに入ると、客は日本人と欧米人ばかり。そこで働いている現地スタッフは、そのレストランで出されるような料理は食べられないような、低い賃金で働いていたのだと推察します。

 
翻って現代。訪日観光客が激増するのは、勿論日本に魅力があるからですが、大きな要因の一つが「安いから」。このままでは遠くない将来、逆に日本の高級ホテルや高級レストランの客が外国人(そのほとんどはアジア人)だらけで、日本人は低賃金で彼らに給仕する事になります。

 

と言う訳でこの場を借りて、だり半さんにイチ・熱烈消費者として愛のメッセージを贈ります。
ヤスウーーリはやめろ!ふぉっふぉっふぉっ

 

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プロフィール

代表取締役
吉田皓一
奈良県出身。慶應義塾大学経済学部卒業後、朝日放送入社。テレビ営業部で3年勤務したのち退職し、ジーリーメディアグループ創業。北海道FM northwave パーソナリティ、中国語YouTuber、日本酒輸出、台灣交通部(国交省)Taiwan Pass Project顧問。特技は宴会の仕切り。

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